創業者・伊吹貞雄氏自身がオーナーシェフを務めていたレストランで提供していた食後の珈琲。追究するうちに珈琲のその奥深い世界に魅了され、せっかく軌道に乗っていた店を閉め、当時の大阪で一番栄えていた街・新世界に珈琲専門店を開業。
昭和九年、丸福珈琲店の誕生です。
現在では大阪府内に13店舗を数えます。
本店は千日前。地下鉄・日本橋駅から徒歩3分ほどの距離にあります。
丸福珈琲店 × puret~プレット~
レトロな外観、重厚な内装に暗めの照明と昔ながらの珈琲店といった佇まい。
ブレンドを注文する場合は「ホット」、アイスコーヒーは「レーコ」と言いましょう。レーコなら加糖か無糖を尋ねられます。
運ばれてくるコーヒーの特徴はずばり苦味と豊かな香り。“ザ・昭和の珈琲”といった感じです。
カップ&ソーサーは皇室御用達にもなっている大倉陶園製で、白磁に金巻きのシンプルなデザイン。そして(以前はスプーンに載せられていましたが)、テーブルの砂糖入れには角砂糖。
サイドメニューもとても評判で、丸福珈琲店といえばプリンが手土産や通販で人気ですが、食べて頂きたいのがホットケーキ。こんがりした表面に贅沢にかけるシロップ、サッとナイフを入れれば、ふっくら生地に吸い込まれシットリ。濃いコーヒーとの組み合わせが絶品です。
丸福珈琲店の最大の特徴。それは“王道”です。
シンプルなメニューにいつも変わらぬ美味しさとサービス。珈琲店としての王道を歩み続ける…平凡さ・普遍性を80年以上保ち続けることがいかに大変なことか。
まだまだ珈琲が貴重でハイカラな飲み物だった昭和初期から現在まで続く、丸福珈琲店のこだわりはコチラから。
http://marufukucoffeeten.com/kinen80/kodawari.html
常連客には各界の著名人も多く、過去には歌手の笠置シズ子さん、名優・辰巳柳太郎氏や画家・山田皓齋氏、お気に入りの席があった6代目笑福亭松鶴さんなど多数。
松鶴さんが亡くなられた後、しばらくはその席が空いていても、
「あそこは松鶴さんの席やから」
と知っているお客さんは座らなかったという人情味あふれる話も。
他にも珈琲器具の開発や大倉陶器との出会い、調度品・各種デザインの秘話、命名の由来…
重ねた年月だけ残っている語り継がれるエピソードはコチラから
http://marufukucoffeeten.com/kinen80/episode.html
ミックスジュース?もちろんあります!
お子さんや女性のお客さんに長く愛され続けているメニューの一つだそうです。
~この記事の珈琲店のご案内~
丸福珈琲店 千日前本店
大阪市中央区千日前1-9-1
アクセス:地下鉄堺筋線、千日前線・日本橋駅より徒歩3分
お店のHP:http://marufukucoffeeten.com/store/one.php?st_id=260